ぼちぼちの幸せ
何かを頑張っている間は、夜を過ごしやすい。
地に足はついておらず、すべてのピントがぼけているからか。
ふわふわふわふわと、
大体のことがまぁまぁまぁと思えて
ずっとこのまま居たいような気持ちになる。
まるで、気持ちよく酔っている気分だ。
*
同時に、弱くなる。
もう一人の自分が、ゆるんだ隙に警笛を鳴らす。
「これは甘い誘惑だ。」
「このまま現状に甘んじても、お前が満足することはないぞ。」
自分の中で居心地が悪くなって、
どうやら他人の中に逃げ場を求めてしまうらしい。
誰かになんとかしてもらいたいと思ってしまう。
*
右に行って、左に行ったが、
こんなものはまぁカップルの痴話喧嘩みたいなもので、
どこか予定調和的なところがある。
あえて逆にいくことで幸せを確認したかっただけかもしれない。
そうこうしてるうちに考えるのにも飽きてくるし、
酔い冷ましにちょっと外で散歩してきたりする。
ボケーっとした感じでトロトロ歩き、
ちょっと寒いななんて思いながらも、
意外とこの時が一番楽しかったりする。