ピンポーン「あのー...」
ダダダッ
ガチャ
「あのー・・・」
「はいー・・・?」
「どうしましたか・・・?」
「えーと・・あの、この子が・・・」
「んー・・・?」
玄関に二人の女の子。
「あのー・・・ワンちゃんが逃げていたので・・・」
「あっ」
ようやく女の子に意図に気づく。
「どうもありがとうねぇ〜!」
「ちょっとまってね!」
「◯◯〜!!ちょっときなさい〜!」
ダダッ
「ん?」
「なに?」
「あっ・・・」
女の子の姿に気づく男の子。
「・・・」
男の姿に気づいた女の子。
スタスタスタ
男の子はぼろぼろの私服姿を見られるのを恥ずかしがる。
「この子たちがね、うちの犬が逃げているのに気づいて助けてくれたのよ」
礼を言わないわけにはいかない。
その反面、恥ずかしさのあまり、早く逃げてしまいたい気持ちが溢れる。
ペコッ
「どうも・・・ありがとう・・・」
イヤイヤイヤ
少しの沈黙を置き、若い女の子たちが口を開く
それじゃあ・・・、
返す男の子
あ・・・うん・・・
ありがとう・・・どうも・・・
すべてが終わった後、男は気づく
if
あのとき、勇気を出していれば。