自分に嘘をつかない

内面を言葉で表現する

恋は奇なり

お題「恋バナ」

 

恋バナ

 

この単語を耳にすると

 

中学時代のある女の子を思い出す。

 

1秒で男子を好きになり

 

1秒で他の男子を好きになったあの子

 

まあ1秒というのは誇張だが、

 

その子は男をその気にさせては

 

1週間以内に振るという奇行に走っていた。

 

男子の恋愛ネットワークも大概馬鹿にはできなくて、

 

このテの話はすぐに耳に入ってきたものだ

 

しかし

 

悲しいかな

 

中学男子は恋愛に無力なので

 

次々と食い物にされていた。

 

この話をきいて、こんなことを思った人がいるんじゃないだろうか?

 

「まともな恋愛じゃねえ!そいつはおかしすぎ!」

 

まともな恋愛が何かは分からないけれど

 

たしかにあんな子はそうそういない。

 

だが、年を追うごとに

 

あの子ほどアグレッシブではないものの、

 

あの子のような奇は、意外と身近にあることに気がついた。

 

一例をあげよう

 

あれは高校の頃だった

 

高校生の恋愛は、みんな中学での経験を生かすからか、技巧に凝ったものが増えていた。

 

たとえばこうだ

 

「○○の彼氏の××に△△がちょっかい出したらしいよ‼︎」

 

「なんでも△△が××に恋愛相談と称して近づいてんだって!」

 

「それ聞いた○○が□□の力借りたから△△は♢♢仲間に入れて今ドロドロらしいよ‼︎」

 

△△は××をモノにしたいがために恋愛相談の名目で近づく

 

当然好意を公にしてはいないので××が断る理由はない

 

だが○○も黙っておらず、直接××に語りかけるのではなく□□の力を借りて△△を成敗する

 

△△はパワー負けしないために♢♢を味方に引き入れて対抗する

 

結局この勝負は××が△△の誘惑に負けて△△側の勝利だったのだが、

 

この△△、

 

ここまでして××を手に入れたにも関わらず

 

この××を半年もしない内にフッてしまった。

 

後になって聞いたのだが、

 

どうやら△△は××が好きというよりも、

 

○○から××を奪ってやりたいという気持ちがあったらしい。

 

△△は、××との1対1の恋愛というより、

 

集団の中で、いかに自分が特別になれるか、そこに注力していたんじゃないだろうか。

 

これもまた

 

「△△がおかしいだけだけ!大多数はまともな恋愛してる!」

 

という声が聞こえてきそうだ。

 

たしかに...

 

△△は尋常じゃなかった

 

ただ、なにか引っかかる

 

恋愛という言葉?

 

ここに愛という字が含まれていることに引っかかるのかもしれない

 

恋とは、愛とは、恋愛とは何か

 

今一度考えてみた

 

恋、は存在する

 

愛、も存在する

 

恋は勘違い、愛は絶対

 

じゃあ恋愛は?

 

恋愛は、恋と愛の中間地点

 

「一時だけは、本当に好きだった」という状態。

 

こう考えると、中学時代のあの子も、△△も、恋愛をしていたわけじゃないように思えてくる

 

どちらかというと恋

 

ただの勘違い

 

何かから目を逸らすための必死な勘違い

 

恋は奇なり

 

人が恋をするのは、目を逸らすためである。