欲望と繋がり
欲望がある。
それを求めると、大切な繋がりが切れてしまう。
嘘だ。切れてしまうのではない。
俺が自分から切ってしまう。
俺の嫌なところを見せて悲しませたくない、その一心で俺は距離を取る。
嘘だ。
俺が見せたくないだけ。
理由は自分にある。自分が嫌だからというだけだ。
欲望を取るか、繋がりを取るか。
決めかねていると、ここで第3の選択肢が現れてくる。
欲望を取り、嘘を使って繋がりも取る。
これがハマりやすい落とし穴だ。
どん底へ向かう穴。
人は他人は騙せても自分は騙せない。
いくら丁寧な嘘を言ったところで、それを言った本人は永遠に覚えている。
今思い出せなくても、心の中には確実に溜められている。
そうなると、次は自分で自分を騙そうとし始める。
すると自分が分からなくなり、もはやそこに自分の人生はない。
だから、欲望を取るか繋がりを取るかという話に、嘘を登場させてはいけない。
欲望を取るか、繋がりを取るか。
俺は決めかねている。
繋がりは絶対に離したくないが、欲望を振り切れないでいる。