社会人というもの
そういえば、山小屋で働いているときにこういう話を聞いた。
小屋は2つあり、一つは大人数で運営、もう一つはたった一人で運営する。
そしてその一人だけの小屋は、学生バイトは置けない。
いくら経験があろうとダメ。
置けるのは社会人だけ。
社会人なら未経験でもいい
という話。
初めて聞いたときは奇妙な話だと思った。
なぜ学生はダメで社会人はいいんだ?
経験があれば学生でもいいんじゃないか?というか未経験なら社会人でもダメなのでは?
その疑問は、やがて社会人となったときに晴れた。
ああ、「責任」だ。
学生と社会人の違いは、責任だ。
一人で自立して立っているか、誰かに生かされているか。
そしてそこからくる仕事への真剣さ。
それが仕事に「責任」をもたらす。
社会人というのは、ああ、こう厳しいものか。
自由とは、こうも荒野なのか。
行くもよし、止まるもよし、何をするもよし。
ああ、そういうことだったのか。
体験知ってのは、本で得る知識とは比べ物にならないな。