学校Ⅳ 山田洋次
山田洋次の学校Ⅳを観た。
大筋は、不登校の少年が東京から屋久島まで旅をするって話。
俺も不登校ってほどじゃないけど、学校を頻繁に休む時期があった。
親の反応、学校を休む言い訳、周りの反応、どこかに行きたい気持ち、少年のおおよその行動に共感できた。
唯一できなかったのは、旅から帰った後、素直に父親に謝れたところだ。
あそこは、少年は頭一つ飛び抜けて成長していたと思う。
俺の中学生の頃は、あそこまで素直に謝ることはできなかったと思う。
あの少年はおおいに成長した。
一つ壁を突破したと思う。
つまらない学校、もとい、嫌な思いをする学校という、都合の悪い現実と向き合ったのだから。
はっきりとした描写はないが、少年はたぶん、軽いいじめのようなものを受けていたのだろう。
それでも学校に戻れたのは、旅のおかげでもあるし、他にも、クラスメイトの女の子のおかげでもあると思う。
少年が好意を寄せる女の子の優しさが、少年と学校を繋ぎ止めていてくれた。
少年は旅を通してその繋がりを手繰り寄せ、ついには学校へ行くことができた。
ものすごく面白かった。
途中、蚊が周りを飛んで邪魔されたが、それでも最後まで真剣に観れた。
おっさんドライバーの心意気、浪人の詩、母の思い、父の思い、少年の勇気。
旅に出る前に、これを観れてよかった。
世界が、この浪人に与えてくれるものを、見逃したくないんだ。