準備
準備は終わらない。
あれがあれば、これがあれば
考えているうちに必要な時間は過ぎ去る。
飛び込むんだ。
飛び込んでから、どっぷり浸かって、それでやっと何かひとつ掴み取れる。
その一つを武器にして次の環境に飛ぶ。
使い方をああやこうや工夫して、どうにかしてギリギリでまた何か掴む。
これの繰り返しか。
とはいえ、できないようで実はできる予想っていうのは意外とある。
知識があれば分かる将来というものもあるので、そこには備えておいた方がいいと思う。
例えば、日本の将来。
確実に落ち込んでいくだろうな。
人口ピラミッドが逆三角形になっていて、お爺さんやお婆さんは大きな消費をしなくて、ほら家も車もいらないでしょ?
それで日本は国内で産業を動かしている節があるから、経済が少しずつ縮小されていって、少しずつ貧していく。
道は二つ。
一度落ちるところまで落ちる。それか何かしらのブレイクスルーが起きる。
例えばAI産業のブレイクスルーが起きてベーシックインカムが導入されました、それによって資本主義のルールが大きく変わりました、みたいな。
そうでなければ、資本主義がこのまま変わらないまま続くなら、日本はどん底まで落ちる。
これはもう避けられないと思う。
利権を手にしたお爺さんやお婆さんは、絶対にそれを手放さない。
彼らが死ぬのを待つしかない。
ああ、可哀想だな。他人から死を待たれるなんて。
もちろん、大体数のお爺さんお婆さんはそんなことないってのは分かってる。
問題なのは一部の特権階級だ。
もうどうしようもない。
むしろ彼らは日本が貧すれば貧するほど旨味が増す、自分の力が増すという状況にある。
だから利権を手放すなんて論外なんだ。
ああ、準備しよう。
日本にしがみつくのは賢明じゃない。
もはや日本を守っているのは日本語だけ。
俺は英語を覚えて他国に出稼ぎに行こう。
悲観ムードが漂う中でいるより、囲まれた土地でずっといるより、そっちの方が断然楽しいだろうしな。
できる準備はある。
一方、飛び込む勇気も必要。
勇気と準備、この2つで俺はこれから戦っていこう。
今までは勇気だけだった。
これからは準備もだ。
そのためには、準備できることとできないことを、はっきりさせておく必要があるな。