行動する癖
私は癖の多い小学生であった。
たとえば信号を渡るとき、右を向き、左を向き、右、上、左斜め上、右斜め上...
四方八方に首を振っていた。
かと思えば、急に静止する癖もあって、突然5秒ぐらい動かないこともあった。
そんな癖たちもいつ頃からか自然となくなり、
代わりに別の癖が現れるようになった。
「意味を求めてしまう癖」だ。
動きの癖ではなく、性格の癖なのがまた厄介である。
これにはほとほと困っており、何しろ日常会話がまったく出来ない。
天気の話でも始まるようなら、すぐさま「そういえば、」と切り出してしまう。
相手の顔は曇っていることだろう。
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とはいえ、「意味を求めてしまう癖」にはいいところもある。
無駄なことをしないよう心がけるので、うだうだ悩んでいると、
これ悩んで何になるんだろう?
やってみようか。
と、すぐに行動するよう切り替わる。
行動する癖がついていると、失敗の数も増えるが、
長い目で見たらやってよかったなと思うことが多々ある。
この癖もいつの間にか消えてしまうのだろうか。
これからも行動する人でありたいのだが。