自分に嘘をつかない

内面を言葉で表現する

欲望に素直になるという話/ Ants

 

欲望に素直になる話

 

昨夜、「毒もみの好きな署長さん」という小話を読んだ。

 

とても短い話で5分もあれば読める。

(URL: https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/454_42329.html)

 

内容はこうだ。

 

毒もみをすること(毒で魚を気絶させ捕まえる)が一番罪になる国で、警察署長が毒もみをした。署長は処刑される寸前まで毒もみの楽しさを語り、自分の欲望を貫くその態度に民衆は感服する

 

という話。

 

なんというか、まあ、これは

 

自分自身のことを考えさせられる。

 

毒もみは一番の罪だから、日本で例えてみれば、この署長は殺人をしたようなもの。

 

それで処刑前のセリフなんかこれ↓

 

「ああ、面白かった。おれはもう、毒もみのことときたら、全く夢中むちゅうなんだ。いよいよこんどは、地獄じごくで毒もみをやるかな。」

 

殺人をしたと置き換えると、まるで悪魔のセリフ。

 

それで最後には「みんなはすっかり感服しました。」とあるんだから、

 

なにが「ほんとう」だか分からなくなる。

 

あ、ちなみに作者は宮沢賢治。

 

自分の欲望を貫くことはいいことなのか?

 

たとえそれが国一番の罪でも?

 

なーんかなぁ。

 

わかんねぇ...

 

自分の行動で、大きく傷つく人がいたとしても、欲望に素直になっていいのだろうか。

 

俺はそれを、自分のことを許せるだろうか。

 

結局争点は「自分がどう思うか」になるのだと思う。

 

それをすることで、自分はどう思うか

 

それをしないことで、自分はどう思うか

 

二つの道を比較して、自分で選択肢を選ぶ以外ないのだろうか。

 

俺は、まだ署長ほど欲望を貫けない。

 

欲望を貫けないのは、別の欲望を優先しているからだと考えてもいいかもしれない。

 

具体的にいうと性欲の話になるが、

 

「色んな女性とヤリまくりたい欲望」と「一人の人を愛し続けたい欲望」

 

分かりやすいのはヤリまくるほうだ。

 

定期的にエナジーが湧いてきて、それが俺の欲望だと思ってしまう。

 

だが踏み切らないのは、もしかしたら「一人の人を愛し続けたい欲望」が既にあって、そちらとせめぎ合っているからなのかもしれない。

 

片方選べば、必ず片方失う。

 

両方失うこともある。

 

 片方選んだ先に、もう片方はあるのだろうか。

 

人の根本は変わらない、というのが今日の寓話(下記参照)で出てくるのだが、一度ヤリまくる道を選んだらそれはもう消えない気がする。

 

それがそいつの本質だと。

 

人は変わるだのなんだのいうが、思うことと行動に移すことには大きな差がある。

 

行動に出た人間は、そうそう変わるものだろうか。

 

と考えれば、俺は真剣に向き合う恋愛をしたいのだと考えるほうが自然。

 

ヤリまくるという考えは現実逃避。もしくは真の欲望が満たされないことを別の形にして誤魔化しているか。

 

どうやら、欲望というものは、その形を捉えるところから勝負が始まっているようだ。

 

欲望と思い込んでいるものが、実は真の欲望ではなく代替品であること、そういうこともある。

 

自己防衛本能、というやつか。

 

 

【今日の寓話】

 

Title: Ants

 URL: 

http://hukumusume.com/douwa/English/aesop/01/08_E.html

 

感想:

今日もイソップ寓話を読んだ。

 

タイトルが蟻というのがいい。

 

内容は、卑しい人間が蟻に変えられるも中身の卑しさは変わらなかった、というもの。

 

そして最後には、イソップ寓話恒例の、この話から得られる教訓が分かりやすく書かれていました。

 

それがこれ↓

 

This story tells you that how harshly a natural-born bad person is punished,

their characters wouldn’t change.

 

訳:

この話からあなたが得られる教訓は、生まれつき心の卑しい人はどんなに罰を与えられても、その性格が変わることは決してない

 

内容は面白かったが、詰まったところが二箇所あった。

 

途中の単語と、最後の構文だ。

 

単語はbarley, wheat

 

wheatはなんとか麦だな〜と薄っすらわかる程度だったがbarleyに関しては流れ的に作物ということが分かるぐらい。

 

結局これは大麦・小麦だった。

 

そして構文。this story tells you that〜

 

このthat構文から後が少し詰まった。

 

how harshlyときて、そのあとsv、そしてその後もsvが続く。

 

結局このhowは後に続くsvと副詞構文になり、最後のsvの文章にかかるという構造だった。

 

thatがきてhowがきたから何事かと思ったが、

 

普通に、that(副詞 sv)というシンプルな作りだった。