自分に嘘をつかない

内面を言葉で表現する

いじめの現場に遭遇した

 

いじめの現場に遭遇した

 

たぶん、あれはいじめだったと思う。

 

小学生ぐらいの男が三人いた。

 

一人は自転車に乗り、少し前を走っていた。

 

残り二人が後ろからちょっかいをかけている。

 

俺はその後ろを歩いていた。

 

おそらく自転車に乗る子は家庭事情を揶揄されていたのだと思う。

 

というのも、後ろを歩く二人が「再婚おめでとうございまーす」とふざけた調子で言っていて、自転車の子はそれに対して怒っていたからだ。

 

俺はガキ二人を叱り飛ばすか考えた。

 

結局叱り飛ばさなかった。

 

そのときは、詳しい事情を知らない第三者が入っていいのかとか、もし俺の勘違いでみんないい子だったらトラウマになるかとか、そういう理由でスルーした。

 

だが、今になって思うと、俺はあのとき自分の身だけを案じていた。

 

平日昼間に成人男性が道で子どもを怒鳴り散らしていたら、もしかしたら周りの人に犯罪と思われるかもしれない。

 

下手に首を突っ込んで解決できなかったら恥ずかしい。

 

ああ。

 

俺は自分の正しいと思うことをすればよかった。

 

悔やんでも意味はない。揶揄されていた子の傷はもう戻らない。

 

俺はもう、自分の正しいと思うことをしよう。

 

周りがどうとか、法がどうとか、世間がなんだ、道徳がなんだ、善悪がなんだ

 

そういうのは全部置いておいて、俺は自分の正しいと思うことをしよう。

 

俺は自分の正しいと思う方向にいこう。

 

少年ごめんよ。あのとき味方になってやれば少しは心強かったよな。

 

ごめん。今度そういう場に出会ったら勘違いだろうとなんだろうととりあえず自分の正しいと思うことをします。