自分に嘘をつかない

内面を言葉で表現する

小憎らしい女

 

以前出会った女性でこ憎たらしいのがいた。

 

目の下に薄い隈があり全体的に不健康そうだったが、どうも口だけは元気だった。

 

しかも皮肉めいたことを言う。ソリが合うはずがなかった。

 

だが、時間が経ってみるとどうだ。なぜか彼女のこ憎たらしい笑顔が浮かんできてしょうがない。一瞬彼女の呪いかと思ったが、どうもそうではないらしい。なぜならその笑顔は憎らしさと同時に可愛らしさも含んでいたからだ。

 

惚れてはいないと思う。正直にいうと憎いを越して陰険な人だと感じていたからだ。なのに忘れられないのはどうしてだろう。それもなぜかいい思い出かのように出てくる。

 

まぁ、連絡先も交換していないし金輪際会うことはないのだが、なぜ彼女に惹かれるのかだけははっきりさせておきたい。

 

顔か?

 

そういえば前の彼女にどこか似ていなくもない。だが顔一辺倒で惹かれるほど面食いではないつもりだ。

 

となると性格か?

 

いや、陰険だぞ。正直当時はうんざりしていたし、内面に関しては相当ひどい人だった。(なにせ人が困っているのを見て、にやにやしていたぐらいだ)

 

唯一ありえるかもしれないと思ったのは、その捻くれ具合に共感したということかもしれない。偉そうに言っているが、私も周りからみれば陰険だと認識されている可能性が高い。だからこそ、この人とならやっていけるともう一人の自分が囁いたのだろうか。

 

・・・。

 

ない。

 

やっぱり冷静になって考えるとないと断言できる。困る。謎が謎のままだ・・・。

 

どうやら当分解決しそうになさそうだ・・・。